そこには洗練という言葉が欠かせない。トンダ PFモデルを手にしたとき真っ先に思い浮かんだことだ。実際に手にすると製品写真やスペックシートではわからない、さまざまなディテールが生きている。ケースのサテン仕上げはベルベットのように非常に柔らかい。金属に残るラインは、ほかの高級スポーツウォッチに見られるようなラフで大まかなものではなく細い糸のようだ。
このケース形状は、かつてのパルミジャーニを連想させる最も特徴的な要素だ。1つの違いはトンダ PFコレクションはねじ込み式リューズであることで、ほかのほとんどのモデルは標準的な押し引き式だ。湾曲したラグは、かつてのトンダのケースと同じとは言わないまでも非常によく似ている(クロノグラフのプッシャーをブレスレットの流れに合わせてデザインした時計メーカーを常に評価したい)。しかし、それらはブレスレットとのシームレスなリンクによって新たな命を与えられている。そういえば、トンダ PFのブレスレットはパルミジャーニにとってまったく新しいデザインだ。これは伝説的なオクト フィニッシモの開発に携わったテレーニ氏が自ら開発を指揮した。
ケースに最も近いリンクを除いてブレスレットは全体的にフレキシブルで、テレーニ氏は着用者にとって“第二の皮膚”と表現している。オクト フィニッシモからトンダ PFのブレスレットに引き継がれている要素の一つは、リンクの短さだ。それぞれのリンクは基本的にハーフリンクのサイズと同じで、オーナーはハーフリンクの心配なく完璧なフィット感を得ることができる。私はこの時計を短時間使用しただけなのでブレスレットのサイズを測る機会はなかったが、リンクはネジ式になっているため、憂鬱なピンや、さらに最悪な割りピンでないのは嬉しいことだ。
ダイヤルに目を移すと、トンダ PFの各モデルには同一のグランドルジュギヨシェ装飾が施されている。このギヨシェはフルリエのローズエンジン旋盤で仕上げられた本物だ。織物のように交互に配置された模様は、実際に見ると息を呑むほど美しい。テレーニ氏はスポーツライフスタイル向けのハイエンドウォッチで本物のギヨシェを採用しているものはほかにないと指摘する。少し考えてみたが、現在のブレゲ マリーンのダイヤル仕上げをどのように評価するかにもよるが、私は彼が正しいと思う(ただし、コメント欄で間違いが証明されるのを楽しみにしている)。
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